明日日曜日だけど来れる?
誘われるがままに
指定された場所に向かいました。
駅で待ち合わせとのことで
1時間前に着いたので
早めに喫茶店に着いて
本を読みながら
時間をつぶします。
各席で何かを契約させようとしているのか
それぞれの会話が
自然と聞こえ
人間観察が
最近の趣味となりました。
さまざまな商材を売ろうとする営業マン
それを個人でやるのか
組織で持っていくのか
その一連の流れが勉強になり
またこの世の中の厳しさを実感できます。
戦っているのは
自分一人ではないんだ
という安心感と
それと同時に襲い掛かる
将来の不安が
喫茶店には集まっています。
ちょうど5分前になったので駅に向かうと
駅に着くと30代の男性は待っていました。
30代の男性
「こんにちは。じゃあ行こうか」
30代男性の言われるがままに
ついていきました。
1人で不動産業を
やっているとのことで
その事務所に行くとのことです。
向かっている途中
さっきの喫茶店に
本を忘れていることに
気が付きました。
わたる
「ごめんなさい。喫茶店で忘れ物をしてしまい
ちょっと待ってもらっても大丈夫ですか?」
30代男性
「あ、その喫茶店ならこの道から行くと近いよ」
30代男性はついてきてくれました。
無事、本を見つけ
再度事務所に
向かいます。
事務所に向かう途中
沈黙を気にしてくれたのか
30代男性はゲームを切り出してきました。
30代男性
「君はギャンブルとか好き?」
わたる
「いえ。僕は運に任せる人生は嫌いなのでやりません。」
30代男性は笑いました。
30代男性
「若いのに冷めてるね。
でもさ世の中って
99%運なんだよ。
例えば今回
君が本を忘れることによって
今違う道から
事務所に向かってる。
もし君が本を忘れないで
さっきの道を歩いていて
車にひかれたとしたら
本を忘れたことって
運だと思わない?
もっというと
世の中には
数えきれない生命体がある中
その中でこの時代に
人間で生まれて
ちゃんと困らずに
生活できるこの環境
世界では飢えて亡くなる子供もたくさんいる
この時代にこの日本で
生まれたことは
かなりの確率で
運に恵まれてると思うよ。
だからこの運というものから目を背けずに
ちゃんと
向き合うことができれば
絶対に運に見捨てられることはないよ。」
運
運ということに対して
なぜか否定していた
自分の価値観を
少しだけ方向性を変えてくれたアドバイスでした。
30代男性
「じゃあゲームしようよ。
あそこに1枚の
トランプが落ちている。」
30代男性は
道端に落ち葉と混ざって落ちている
ふやけたトランプを
指さしました。
30代男性
「今の状態だとトランプの数は裏で分からない。
じゃあ自分が言った
数字に対して
近い数字なら勝ちにしよう。
数字が同じなら
模様が近いほう
例えば
ハート、ダイヤは赤
クラブ、スペードは黒
運を否定する君には
絶対に負けないから。
なんのカードだと思う?」
トランプは全部で54枚
54分の1、、
実際なら当てるなんて
あり得ない確率
人は外れる、間違えることに
本能的に拒否反応を持ち
運なんかに頼りたくない
と逃げてしまっている
そもそも当たる可能性より外れる可能性が高い
それで気分が
悪くなるのなら
最初から運なんて
否定してしまおう
そんな自分がいたのかもしれません。
わたる
「ハートの9」
とっさに出たカードでした。
30代男性
「スペードの4」
30代男性はトランプを拾うと
笑いながら僕にトランプを見せました。
しわしわのトランプは
スペードの4でした
【この物語は
学歴もない
お金もない
そんな状態から
年商一億を超えるまでを
物語にしています。】
【登場人物】
主人公
下永わたる